印刷時のトーンジャンプに悩んでませんか?【イラレ&フォトショ】
2017年6月16日(金曜日)
こんにちは。スタッフ『の』です。
今回は、印刷物で起きてしまう「トーンジャンプ」についてお話します。(このブログ内の画像は画像上をクリックすると拡大します。)
(トーンジャンプ:滑らかなグラデーション部分の階調が飛んで「段々」と表現されている状態。)
自分で作成したデータが印刷物となった時にトーンジャンプが発生してガッカリした経験のある方も多いのではないでしょうか?
実は私もその一人です…。
この現象、出力機とデータの相性によるところもあります。
複数メーカーの出力機を保有していた当スクール母体、印刷会社帆風。
二十数年前、進行管理や受付を担当していた私は、同データを同メーカーでも複数の出力機、他メーカーの別の出力機、と色々出力して検証したことがあります。
結果として、出力機の個体差で目立つのと目立ちにくいのがあるってことでした。
出力機の個体差やデータの相性では今後の回避に繋がらないのでイラレとフォトショのアプリの操作で軽減できる方法を紹介したいと思います。
他にもFMスクリーン対応の印刷屋さんに依頼をするのも回避方法の一つですが、コスト面で現実的ではないかと思います。
(FMスクリーン:きめ細かいドットを不規則に並べて表現する方法。通常印刷機で用いられる網点の表現をAMスクリーンと呼びます。)
まずPhotoshopの方から。
サイズ変更や修正加工を繰り返したデータには、このトーンジャンプがつきものです。
しかも出てほしくない場所に限って目立って出ます。
例えば風景写真の空部分とか、人の肌。
画面上でトーンジャンプが確認されれば印刷もほぼそのまま出ます。
私が昔よくやっていた方法の一つとして、目立つ箇所のコピーを取り、別レイヤーに貼り付けて「ボカシ(ガウス)」をかけて調整する、なんてのがあります。
トーンジャンプを起こしていない所は、「消しゴムツール」で消していきます。
他にもメジャーなところでは、フィルターでノイズを加えるがあります。
②「フィルター」メニュー→「ノイズ」→「ノイズを加える…」でノイズを加えます。
画像サイズにもよりますが、1~3程度のノイズを加えることで印刷時のトーンジャンプを大分抑えることができます。
(「均等に分布」にするか、「ガウス分布」にするかは、画像を見て判断しますが、「グレースケールノイズ」にはチェックを入れておきます。)
続いてIllustrator。
●Illustrator EPSで入稿する。
「EPSオプション」ダイアログで「Postscript」を「レベル3」もしくは「3」に設定します。
(レベル2よりもメッシュ等のグラデーションに対応したのが「レベル3」です。)
●広範囲での使用を避ける。
以下は、Adobeさんのサイトから
https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/using/printing-gradients-meshes-color-blends.html
幅「19.507cm」以上でのグラデーションの使用はやめた方が良さそうです。
●グラデーション部分のオブジェクトをPhotoshopに持っていってノイズを加えてからIllustratorに配置する。
●Photoshopのノイズを加えるに近いものとして、「光彩拡散」の効果を加えるがあります。
グラデーションのオブジェクトを選択した状態で、「効果」メニュー→「変形」→「光彩拡散…」を選択します。
「きめの度合い」、「光彩度」、「透明度」のスライダーは画像を見ながら調節します。
以上です。
気になってた方は是非、試してみてください。
スタッフ 「の」
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